2024年1月。
年も明け、学びを続ければ続けるほど、会社との違和感はますます大きくなっていった。
「この会社に残る意味があるのか?」
「このまま嘱託になるのが自分の望みか?」
そう自問自答する日々が続いていた。
そんな時に知った、社会給付金の制度。
やりたい仕事・やりがいのある仕事が見つからない自分にとって、退職へと踏み出せるきっかけ。
今回は、葛藤しながらも早期退職の後押しを得るまでの話しをします。
1. 学びが深まるほど、増す違和感
外の世界を知れば知るほど、会社の将来に疑問を持つようになった。
かつては
「会社を良くしたい」、
「家族に自慢できる会社にしたい」と
必死で働いていたが
ブラックに染まった組織の体質は変わらない。
むしろ自滅への道を歩んでいるのが明白だった。
そもそも、経営陣の問題だ。
それを部長でもない私ひとり頑張っても、同志を募っても集まらない状況で、変わるわけがない。
社外のセミナーで出会った人達は、みな前向きで、成長し続けている。
そんな環境を知れば知るほど、
「このままでいいのか?」という違和感は、 日に日に増していった。
2. 「本当に辞めてやっていけるのか?」
しかし、現実的な問題があった。
・収入はどうする?
・奥さんの反応は?
・やりがいのある仕事って?
考えれば考えるほど、退職への一歩が踏み出せなかった。
「辞めたらどうなるのか?」
ふんぎりがつかないまま、また時間だけが過ぎていく。
3. 「給付金」という一筋の光
そんな時、X(旧Twitter)で「退職コンシェルジュ」という存在を知った。
社会保険の給付金を受けれる制度だが、複雑な手続きをサポートしてくれるという。
「早期退職しても、無収入になるわけではない」
退職後も一定期間、社会保険の給付金が受け取れることを知った私は
藁にもすがる思いで、オンライン説明会に参加した。
そこで、具体的な受給条件や申請の流れを知り、 「これなら退職してもなんとか生活していける」と思えた。
総支給額の約7割が、傷病手当として最大18ヶ月も受給できる。
さらに、19ヶ月目からは失業保険が最大10ヶ月受給できる。
あわせて最大30ヶ月の受給は大きい。
起業したいとはいえ、模索し続けている自分にとって、この給付金制度はまさに、一筋の光が差し込んだ瞬間だった。
(この給付金については、次回の記事で詳しく解説します。)
4. もう、居場所がない
4月、「決定的な出来事」が起こった。
人事異動だ。
私は「コンプライアンス担当」という、名前だけは会社にとって重要な部署。
しかし、実態は仕事のない、いわば”閑職”へと回された。
そもそもがブラック企業だ。
建築基準、都市開発、緑化率、消防法、などなど、法令違反が芋づる式にでてくる会社。
さらに、脱炭素など未来に向けた取り組みにも無関心な経営陣。
そんな会社にいまさらコンプライアンスなんて、ただの名目だけ。
実際、業務はほとんどなく、2メートル四方の狭い個室にひとり。
出社してもただ時間が過ぎるのを待つだけ。
「もう自分の役目は終わったんだな」
私は、そのことを理解した。
ここにいても、成長することはできない。
このまま残れば、ただ老いていくだけだ。
社外のコミュニティで学んだ事が、この環境では活かせない。
「もう、決断するしかない」
そう覚悟を決め、総務課の担当者と水面下で打ち合わせし、早期退職の準備を始めることにしました。
5. 診断書
4月〜6月、ただただ会社で沈黙の日々をすごすだけ。
でも、その時間を使って、早期退職の準備やXの運用に回すことができたから、考えようによってはラッキーだった。
7月になり、8月31日で退職することを決めた。
そして再び、「退職コンシェルジュ」とコンタクトを取り、正式に給付金のサポートをお願いした。
(ここでのやり取りについても、別の記事でまとめます。)
私は、指示通りにメンタルクリニックへと行き、医師から診断書を受領することに成功。
その翌日には、退職届を上司へと提出した。
かたち上の引き留めはあったものの、仕事のない私はアッサリと退職が受理された。
28日間の有給休暇があった私は、全消化すべく7月中旬から会社を休み、そのまま退職という道を選んだ。
元々は40日間あったのだが、要介護の母の通院でだいぶ使ってしまっていた。
逆算すると、7月22日が最終出社日になる。そうすれば、8月31日で有給休暇を全消化することができる。
そのことを総務課の担当者と上司以外の誰にも言わず、私は静かに会社を去ることを選んだ。
📌 次回予告:「給付金というひと筋の光」
起業したいが何をしたらいいのか分からない。会社では閑職に回され、会社にもう居場所がない。
いつまでも固執していたら早期退職へ踏み切れない。
そんな悶々とするなか、「給付金」という制度を知り、無職でも無収入は避けられる。自分が何をしたいのか探せる期間が作れる。
その希望が見えた。
次回は、「社会給付金の受給」についてもう少し詳しく書いていきます。
コメント